消防官
別名:救急救命士(消防員)、救急隊員、消防士、消防吏員、消防隊員、レスキュー隊員
火災や交通事故、地震、水害などのさまざまな災害現場に急行し、火災の消火や人命救助にあたる。
サマリー
出典総務省「地方公務員給与実態調査」2025年(4月1日現在) 第5表 職種別職員の平均給与額 1 団体区分別((1)全地方公共団体) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
数字で見る消防官
- 就業者数は2010年から−0%で、働く人全体(−3%)と同じくらいの動きです。
- 働く人のうち女性は3%で、働く人全体(45%)より少なくなっています。
- 全職業の平均と比べて特に高いスキルは、「保守点検」「故障等の原因特定」「人材管理」です。
出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。
どんな仕事か
火災や交通事故更に地震、水害などのさまざまな災害現場に急行し、火災の消火や人命救助にあたる。
24時間交替制で消防署に待機し、119番通報による災害発生の連絡を受けて、消防車で現場に出場する。
火災の場合には、ポンプ車を消火栓や防火水槽などの消防水利付近に停め、消防車の中から吸管を伸ばし、吸水を行う。空気呼吸器を背負って建物内に入り、室内を注水しながら、逃げ遅れた人がいないかどうか確認を行う。高所に逃げ遅れた人がいる場合には、はしご車の梯体を伸ばして救出を行う。石油や化学薬品などの危険物火災の場合には、化学車などから泡消火薬剤を使用して消火する。鎮火の後には、焼け残ったものから再び火が出ることがないように、水をかけて完全に消火する。火災現場を検証し、原因の調査なども行う。
交通事故の場合には、救助資器材を活用して事故車両のドアをこじ開けたり、車体を切断するなどして、車内に取り残された要救助者を救出する。水難救助や山岳救助に出動することもある。
出動のないときには、事務処理、機材の整備点検、消火や救助の訓練を行う。夜間には仮眠もとる。
また、火災予防にかかわる消防職員は、ビルや建物などに赴いて火災報知器やスプリンクラーなどの防災設備の設置状況の検査や改善指導を行う。
よく使う道具・機材・情報技術
2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。
ポンプ車、化学車、空気呼吸器、救助資器材、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
主なタスク
job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。
| タスク | 実施率 |
|---|---|
| 建物内に入り、内部から注水しながら、逃げ遅れた人がいないかどうか確認する。 | 100% |
| 災害発生の通報を受け、消防車で現場に急行する。 | 100% |
| 傷病者を現場から救出し、応急手当を施し、医療機関に搬送する。 | 100% |
| 火災の状況を把握し、ホースを延ばして放水し、消火活動を行う。 | 100% |
| 逃げ遅れた人を救助するために、はしご車を使用したり、建物の中に入る。 | 98% |
| 消火活動や救助活動の訓練をする。 | 100% |
| 消防機械などを保守点検する。 | 100% |
| 事業所、百貨店、ホテルなどで、非常口や消火設備が備えられているか検査を行い、改善を指示する。 | 100% |
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」タスク(2022年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算重要度の高い順に最大8件を表示。
労働条件の特徴
勤務体制は、交替制勤務と毎日勤務とに分かれる。交替制勤務は、消火活動にあたる職員が交替で24時間勤務にあたる。当番と非番を繰り返し、交替で休みを取る。週の平均勤務時間は38時間45分となる。毎日勤務は、予防にかかわる職員が昼間の勤務にあたる。多くの場合、週38時間45分勤務で週休2日制となる。
待遇については、職務の特殊性や危険性が考慮され、各市町村の条例で定められている。
命をかけて人命を救う職業であり、勤務時間中は気が休まることはない。体力が必要な仕事である。
現在、当番と非番を組み合わせた二部制の勤務が主流であるが、当番、非番、日勤を組み合わせた三部制導入の動きもある。消防本部は全国に720あり、1,716の消防署が設置されている。消防職員数は16万8,898人で、このうち女性は6,705人である。消防職員数は年々増加している(2024年4月現在*)。
*総務省消防庁 令和6年版 消防白書の概要
働く環境の特徴
job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。
全職業の平均より高い
全職業の平均より低い:反復作業、立ち作業
勤務のスケジュール:規則的 48%、不規則 46%、季節的 7%
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。
一般的な就業形態
この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。
禄高(給与)
この職業は公務員として働く人が中心のため、民間の給与の統計(賃金構造基本統計調査)ではなく、公務員の給与の統計を下に表示しています。
公務員として働く場合
| 統計の区分 | 消防職 |
|---|---|
| 月々の給与(平均) | 42.6万円 |
| 期末手当・勤勉手当(ボーナス) | 170万円 |
| 職員数 | 165,253人 |
- 月々の給与は、2025年4月1日現在の給料と諸手当(扶養手当・地域手当・通勤手当・時間外勤務手当など)の合計の平均です。期末手当・勤勉手当は含みません。
- 期末手当・勤勉手当は統計表の値です。いつの期間に支給された額かを公式資料で確認中のため、年収の目安はまだ計算していません。
- 都道府県と市区町村を合わせた、地方公共団体の平均です。団体や地域によって給与は異なります。
需要と将来性
公務員の採用は、ハローワークではなく国や自治体などが行う採用試験で行われるため、有効求人倍率は表示していません。
就業者数の推移
国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。
出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算調査票の一部を抽出して集計した推計値(10人単位)。増減率は2010年と2020年の値からrokudakaが計算。
年齢別の就業者数(2020年)
5歳ごとの年齢層では、30~34歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は24%で、働く人全体(15%)より多くなっています。60歳以上は5%で、働く人全体(24%)より少なくなっています。
国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。
働き方の内訳(2020年)
| 雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど) | 100% | 148,550人 |
|---|---|---|
| 会社などの役員 | 1%未満 | 30人 |
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」
計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。
必要なスキル・知識
全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、保守点検、故障等の原因特定、人材管理です。 知識では教育訓練、医学・歯学、法律学、政治学が特徴的です。
スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)
知識(全職業の平均との差が大きい8項目)
水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算「全職業の平均」は、job tagで数値のある全職業(最大518職業)の単純平均をrokudakaが計算。表示する8項目は、この職業の値と全職業の平均との差が大きい順。
なり方・学び方
消防組織は市町村単位で運営されているため、公務員試験(消防職員採用試験)に合格し、採用されることが必要である。採用後は、都道府県などに設置された消防学校に入学し、半年から1年かけて、消防法など消防にかかわる基礎的な知識、消防活動に必要な実務的な知識、消火の技術や機材の扱い方などの実務的な訓練を受けて、各消防署に配属される。危険物や人命救助にかかわる専門的な教育を受けてから、特別な勤務に就く場合もある。
危険を伴う仕事のため、何よりも体力が必要である。そのため、採用基準として、身長、体重、視力などの条件が求められる場合が多い。採用試験の際には、体力検査も実施される。
キャリア形成については、自治体の規模により最大10段階の階級制度がある。必要な勤続年数が満たされると昇進試験を受けることができる。現場での経験を積み、昇進試験に合格することで「消防士」から「消防士長」や「消防司令」などに昇進していく。
関連する資格
資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。
スキルが近い職業
スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。
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出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。
出典と注意
- 職業情報提供サイト(job tag)「仕事内容、タスク、スキル・知識、関連資格」数値系 ver.7.00・解説系 ver.7.01
- 国勢調査「職業(小分類)別就業者数(e-Stat)」2020年(推移は2010〜2020年)
使っている統計について
- 賃金構造基本統計調査(e-Stat)
- 厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
- 職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
- 厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
- 国勢調査(e-Stat)
- 「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
- 厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。
データの対応関係
- 賃金:対応する区分なし
- 求人倍率:対応する区分なし
- 就業者数:「消防員」の数値
数字の見方
- 年収の目安:きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額(いずれも平均。一般労働者、企業規模10人以上)。平均値なので、一部の高い人に引っ張られて実感より高く出ることがあります。
- 給与の対象は労働基準法第9条の労働者(雇われて働く人)。事業主は含まず、役員も原則含まない。パート・アルバイトなどの短時間労働者は含みません。
- 月々の給与は、調査した年の6月分の給与です。基本給のほか残業代・通勤手当・家族手当などを含み、税金・社会保険料を差し引く前の額です。
- 賞与は、調査した年の前年1年間(原則1月〜12月)に支払われた額です。
- 用語の定義は厚生労働省の用語の説明と調査の概要によります。
数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
2020年の就業者数は148,580人です(うち女性3%)。2010年と比べると0%で、ほぼ横ばいです。