家庭裁判所調査官

行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行う。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
—
データなし対応する統計なし
有効求人倍率
—
データなし対応する統計なし
就業者数
24,470人
2020年より広い職種の数値

出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

数字で見る家庭裁判所調査官

どんな仕事か

行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、家庭内の紛争解決や非行少年の立ち直りに向けた調査活動を行う。

家庭裁判所は、夫婦や親族間の争いなどの家庭に関する問題を調停・審判・訴訟などによって解決するほか、非行を起こした少年などについて処分を決定する。いずれも法律的な解決を図るだけでなく、事件の背後にある人間関係や環境を考慮した解決が求められる。家庭裁判所調査官は、このような観点から、家庭裁判所において、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、心理学、社会学、教育学、社会福祉学といった行動科学等の専門的な知見や技法を活用して、紛争解決や立ち直りに向けた調査活動を行う。

離婚、子どもの親権・監護権をめぐる争い、後見人の選任、養子縁組の許可などがある家事事件では、家庭裁判所調査官は、例えば、離婚の調停手続において、両親が親権を争っている場合には、親子の交流の様子を観察したり、子どもと面接したりして、子どもの思いを調停委員や両親に伝えたり、子どもの福祉を優先した解決について裁判官に意見を提出する。また、当事者間で食い違い、合意のあっせんが難しい場合などに、当事者と面接し、それぞれの気持ちを受け止めながら客観的な事実を確認して整理し、その結果をもとに調停の進め方について裁判官に意見を提出する。

非行を起こした少年などについて処分を決定する少年事件では、家庭裁判所調査官は、少年がなぜ非行を起こしたのかを分析し、どうすれば立ち直ることができるのかを検討するため、少年の性格、日頃の行動、生育歴、少年を取り巻く環境などを調査し、その結果を書面にまとめて裁判官に報告する。試験観察という決定がされた場合には、その間に少年や保護者と定期的に面接することもある。

家庭裁判所調査官は、裁判官や書記官と一緒にチームを組んで協力し合い、家庭裁判所の適正、迅速な審理を支えている。また、学校や児童相談所などの関係機関とも連携したりして、少年や当事者が抱えている問題の解決を目指している。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン

労働条件の特徴

全国にある家庭裁判所の本庁と主要な支部に勤務する。数年ごとに全国的な転勤がある。身分は、裁判所職員という特別職の国家公務員で、定員は1598人(2022年現在)。

給料、休日、勤務時間など労働条件は、一般の国家公務員とほぼ同じである。

採用されている職員に占める女性の割合は約8割となっている(2025年度試験結果*)。

経済や文化の国際化、経済事情の変動、国民の意識や価値観の多様化などにより、家族のあり方やこれに関する価値観、青少年を取り巻く社会状況や教育環境なども著しく変化している。このような社会の動きを反映して、家庭裁判所に持ち込まれる家事事件や少年事件も複雑かつ深刻なものが増加しており、夫婦・親子等の関係をめぐる人事訴訟も扱うようになったことから、家庭裁判所調査官の果たす役割も、一層重要となっている。

*裁判所 令和7年度実施結果 総合職試験(家庭裁判所調査官補)

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:立ち作業、反復作業、機器等の速度に応じた作業

勤務のスケジュール:規則的 50%、不規則 50%、季節的 0%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2018年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

禄高(給与)

この職業に対応する賃金統計の区分がないため、給与のデータは表示していません。

需要と将来性

この職業に対応する求人倍率の区分がないため、表示していません。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「その他の法務従事者」全体の数値です。

2020年の就業者数は24,470人です(うち女性21%)。2010年と比べると-7%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「その他の法務従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、65~69歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は3%で、働く人全体(15%)より少なくなっています。60歳以上は40%で、働く人全体(24%)より多くなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)58%14,160人
会社などの役員1%270人
事業主(人を雇っている)17%4,050人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)24%5,950人
不詳1%未満30人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、他者の反応の理解、論理と推論(批判的思考)、対人援助サービスです。 知識ではセラピーとカウンセリング、心理学、法律学、政治学が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補、院卒者区分・大卒程度区分)に合格する必要がある。受験資格として、院卒者区分、大卒程度区分はいずれも30歳未満という制限がある。試験は2次試験まである。

家庭裁判所調査官補として採用されると、裁判所職員総合研修所と配属先の家庭裁判所で研修(約2年)を受け、修了すると調査官に任命される。

研修所では講義や演習などの合同研修を受け、更に家庭裁判所では指導担当の主任家裁調査官から、事件処理その他調査実務全般にわたる教育訓練を受ける。

事実の調査や人間関係の調整など、家庭裁判所の専門的な仕事に従事するため、心理学等に関する専門的知識や技法と法学の知識、そしてそれらを高めるための不断の自己研鑽が求められる。また、裁判所職員としての高い倫理性や使命感、関係機関の職員として協力して執務できる柔軟さや協調性も求められる。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2019年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼)) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2019年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成