自動車整備士

別名:自動車エンジン整備工、自動車修理工、自動車整備工、自動車電装品整備工、メカニック(自動車修理)

自動車の走行の安全確保、有害排出ガスや騒音の抑制などの環境保全のために、専門的な知識と技術を駆使して自動車の点検と整備を行う。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
504万円
2025年・平均より広い職種の数値
有効求人倍率
4.09倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
376,070人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見る自動車整備士

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。近い職業は下の「スキルが近い職業」と同じ計算で、年収の目安がこの職業より高く、賃金の統計の区分が違うもの。

どんな仕事か

自動車は、バスやタクシーのように人々の移動を支えたり、トラックのように物流の基盤を支えたりして、私たちの暮らしには無くてはならないものとなっている一方で、数多くの部品で構成されており、走行するに伴って劣化・摩耗が進み、その構造や装置の性能が低下するものである。そのため、自動車の走行の安全確保、及び有害排出ガスや騒音の抑制などの環境保全のために点検・整備が必要であり、その点検・整備を実施するのが自動車整備士である。さらに近年、技術開発の進展の結果、自動車には数多くの電子機器が搭載されるようになっており、その不具合の対処のため、専門的な技能を有する自動車整備士の役割は、ますます重要となっている。

自動車の点検・整備には、定期的に各部を点検し、機能の低下した部分を整備する定期点検整備と、交通事故などによる破損箇所の修理や、異常箇所の整備などがある。自動車は車種によって構造が異なるため、自動車の種類、エンジンの種類、部位別などにより整備分野が分かれている。

自動車整備士は、整備工場に持ち込まれた自動車について、原動機(エンジン、モーター)、操縦(ハンドル)、制動(ブレーキ)、緩衝(サスペンション)、動力伝達(トランスミッション)などの各装置や燃料・電気関係の部品などを点検し、性能が低下及び故障している箇所を発見し、お客様に説明して部品を交換・修理することが仕事である。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)、自動車の電子部品の整備作業に必要な道具(スキャンツール)

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
ブレーキの修理、部品の付け替え、交換、調節をする。91%
不具合のあった部分を修理、または交換する。98%
エンジン、操縦、制動、緩衝、動力伝達などの各装置や燃料・電気関係の部品などを点検する。94%
車検をする。89%
ラジエターの漏れを修理する。96%
車両を点検した結果、損傷や不調の程度を顧客に説明する。96%
緩衡器を修理または交換する。96%
手動式および自動変速装置を修理する。87%

労働条件の特徴

自動車は法律によって所定の期間ごとに必ず点検・整備及び車検を行わなければならないため、職場(整備工場)は全国にあり、メーカー系自動車販売会社(自動車ディーラー)の整備工場や点検・整備を主な事業とする専業工場などがある。

地域に密着した業態のため、自動車ユーザーの利便性を第一に考えて、日曜・祝日に営業したり、夜間に営業することが多かったが、最近は従業員の働き方を最優先と考えて、休日を交替制にしたり、週休二日制を採用する企業も増えてきている。なお、外気が入る作業場であり、騒音、振動の発生、油脂による汚れなどがあるが、最近は空調設備の導入や電動車(電気自動車やハイブリッド車)を整備する割合が増加していることにより、そのようなことは減っている。

就業者のうち、整備士数は33万3047人、そのうち女性は1万567人で全体の3.2%となっている(2025年1月時点*)。業界全体で女性に配慮した働く環境の整備や省力化機器の導入などにより女性の整備士を積極的に採用する傾向にある。

最近では、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術や電動車などの普及に伴い、国家資格である自動車整備士資格を持つ者が求められている。

*一般社団法人日本自動車整備振興会連合会、令和6年度自動車分解整備業実態調査結果の概要について

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:空調のきいた屋内作業、座り作業、電子メール

勤務のスケジュール:規則的 50%、不規則 46%、季節的 4%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「自動車整備士」だけの区分がないため、「自動車整備・修理従事者」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

精度の目安標準誤差率 0.70%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は504万円です (月々の給与34.0万円 × 12か月 + 賞与など96万円)。統計の全144職種の中で72番目に高い水準です。

平均年齢は40.6歳、平均勤続年数は13.7年です。年齢別では50~54歳が最も高く、598万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
488万円513万円504万円

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男505万円
女422万円

女性の年収は男性の84%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上555万円
100〜999人498万円
10〜99人459万円

企業規模による差は最大95万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「機械整備・修理従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は4.09倍です。仕事を探している人1人に対して、4.1件の求人がある状態で、人手が足りない側に傾いています。2023年からの推移を見ると、下がっています。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「自動車整備・修理従事者」全体の数値です。

2020年の就業者数は376,070人です(うち女性2%)。2010年と比べると-11%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「自動車整備・修理従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、45~49歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は16%で、働く人全体(15%)と同じくらいです。60歳以上は20%で、働く人全体(24%)と同じくらいです。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)75%282,580人
会社などの役員7%27,320人
事業主(人を雇っている)4%16,250人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)10%39,180人
家族従業者・内職など2%7,960人
不詳1%2,770人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、修理、保守点検、故障等の原因特定です。 知識では機械、工学、物理学が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

就業先としては、一般的に整備工場となるが、整備工場に就職するには、国家資格である自動車整備士の資格を取得している方が有利である。一方、資格を取得していなくても就職することは可能であり、整備工場に就職後、勤務をしながら夜間や休日に講習を受けられる養成施設(自動車整備技術講習所)に半年~1年半通い、資格を取得することも可能である。また、自動車整備に関して学ぶ工業高校の自動車整備科や、自動車整備の専門学校等の出身者だけでなく、高等学校や大学などで機械や電気に関する基礎的な知識を学んでいると有利である。このほか、自動車の運転免許や危険物取扱者乙種第四類、ガス溶接技能者、アーク溶接技能者(基本級)の資格があれば入職に有利となることが多い。上記については、中途採用の場合も、同様である。

自動車整備士の資格を取得するには、整備専門学校等の養成施設に通う方法と、前述のとおり整備工場で働きながら養成施設(自動車整備技術講習所)に通う方法がある。これらの養成施設を修了すると実技試験が免除となり、学科試験のみの受験となる。

進化を続ける自動車は、近年、カメラやセンサーなどの電子技術が多く導入されるようになり、構造や装置は、複雑化、精密化している。そのため、自動車整備士が仕事をするためには、新たにスキャンツール(自動車の電子的な故障の原因究明に必要な機器)を使いこなすための知識や、新技術に対応できる技術力が要求されるようになっている。さらに、環境や騒音などの各種規制は年々強化されており、変化する規制に対応する新たな整備方法や検査方法を学び続けることも必要である。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成