キッティング作業員(PCセットアップ作業員)

別名:PCキッティング係員

パソコンやタブレットなどの情報機器をユーザーがすぐに業務に使えるようセットアップする作業(「キッティング」という)を行う。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
429万円
2025年・平均参考値より広い職種の数値
有効求人倍率
0.33倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
22,720人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見るキッティング作業員(PCセットアップ作業員)

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。近い職業は下の「スキルが近い職業」と同じ計算で、年収の目安がこの職業より高く、賃金の統計の区分が違うもの。

どんな仕事か

パソコンやタブレットなどの情報機器をユーザーがすぐに業務に使えるようセットアップする作業(「キッティング」という)を行う。

PCなどの情報機器は、メーカーから出荷された製品に、使用環境に合わせた各種設定やソフトウェアのインストールなどを行うことにより、業務等に円滑に使用できる状態になる。PCのキッティング作業では、定められたマニュアルの手順に従って、まず機器を開梱・通電し、モニターやマウスなど周辺機器を接続する。次に、必要なOS(オペレーションシステム)をインストールし、初期設定、アカウント設定を行って、ネットワークに接続する。次いで、業務アプリケーションやセキュリティソフトをインストールし、各種設定の動作確認を行う。問題がなければ機器に管理シールを貼り、管理台帳などへ登録して1台分の作業が終了する。動作のトラブル等が生じた場合は、チームリーダー等と相談して解決を図る。社外から社内システムへ接続するネットワーク設定の作業を行う場合もある。

1台当たりの作業時間は条件によって異なるが、おおむね1~4時間程度かかり、複数の機器をキッティングする場合は同様の手順で台数分の作業を繰り返していくことになる。

インストール等、時間のかかる作業を同時並行で複数台行う場合もある。企業の人事異動時期や機器の入れ替え時、OSの移行時など、キッティングが必要となる台数が多い場合は、チームを組んで何日間かにわたり作業を続ける。

大規模な案件の場合、機種ごとに1台のマスターPCを作成してその内容を他のPCに反映していくクローニングという手法がとられることもある。クローニングを用いる場合でも、PCごとに必要な個別設定は手作業のキッティングで行う。

情報機器のスペックが高度化し、セキュリティ強化も求められる中で、キッティングに必要となる知識が増え、作業手順も複雑化している。また、一度に大量の機器の設定が必要となる時期には全体の作業量は膨大なものとなる。このため、一般のユーザー企業が自社内の担当者だけでキッティング作業を効率的に行うのは難しく、アウトソーシングする企業が多くなっている。

よく使う道具・機材・情報技術

2021年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

作業マニュアル、パソコン、タブレット

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
ネットワークに接続する。100%
初期設定、アカウント設定を行う。100%
各種設定の動作確認を行う。100%
インストール等、時間のかかる作業を同時並行で複数台行う。100%
動作のトラブル等が生じた場合はチームリーダー等と相談して解決を図る。95%
システムセットアップ、OSのインストールを行う。97%
1台分の作業が終了すれば、続けて次の機器の作業を行う。100%
業務アプリケーションやセキュリティソフトをインストールする。100%

労働条件の特徴

情報機器を使用する事業所がある地域であればキッティングの需要があるので、都市部を中心に全国に就業場所が存在する。IT企業のほか、キッティング作業のアウトソーシングを受託する企業の社員や派遣会社の派遣労働者として働くことが多い。大規模なキッティングセンターや物流倉庫などに集約して作業が行われることもあるが、顧客先に出向いて作業を行うことが多いので、実際の就業場所は1日~数週間といった短期間で変わるのが一般的である。

副業的に従事している人もおり、就業者の年齢層は幅広い。

企業の社員として働く場合、賃金・労働時間等はその企業の規定による。顧客先の業務時間外や休業日に作業を行うこともある。このため、対応する案件により、労働時間帯や休日はさまざまである。派遣労働者の場合は、必要な日数の短期の派遣として時給・日給制で働くことが多い。

この分野の技術革新のスピードは速く、機器やソフトウェアの更新、セキュリティ強化への対応など、PC等のメンテナンスの重要性は今後とも増大していくとみられる。このため、キッティング作業に対する需要も引き続き大きいと考えられる。

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:他者の健康・安全への責任、病気、感染症のリスク、屋外作業

勤務のスケジュール:規則的 51%、不規則 35%、季節的 14%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「キッティング作業員(PCセットアップ作業員)」だけの区分がないため、「事務用機器操作員」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

参考値標準誤差率 5.71%(統計の全職種の中央値は2.04%)

この区分は、調査の対象になった人が少ないか、性質の違う職業がまとめられているため、統計上のぶれが大きくなっています (標準誤差率が5%を超える区分を参考値としています)。 誤差率から見ると、年収の目安も上下11%程度の幅があるものとして見るのが安全です。年による変動も大きくなりやすい区分です。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。「上下11%程度」は標準誤差率の2倍を目安にrokudakaが計算。

年収の目安は429万円です (月々の給与29.9万円 × 12か月 + 賞与など70万円)。統計の全144職種の中で110番目に高い水準です。

平均年齢は43.4歳、平均勤続年数は11.7年です。年齢別では45~49歳が最も高く、512万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
342万円356万円429万円

年による変動が大きいこの区分は年によって数字が大きく動いています。調査の対象になる人が年ごとに入れ替わるため、 人数の少ない区分や、性質の違う職業を含む区分ほどぶれやすくなります。1年分の数字ではなく、幅で見てください。

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男511万円
女375万円

女性の年収は男性の73%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上411万円
100〜999人480万円
10〜99人373万円

企業規模による差は最大107万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「事務用機器操作員」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は0.33倍です。求人の数が仕事を探している人の数より少なく、求職者どうしの競争がある状態です。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「その他の事務用機器操作員」全体の数値です。

2020年の就業者数は22,720人です(うち女性39%)。2010年と比べると-22%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「その他の事務用機器操作員」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、25~29歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は26%で、働く人全体(15%)より多くなっています。60歳以上は7%で、働く人全体(24%)より少なくなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)93%21,130人
会社などの役員2%380人
事業主(人を雇っている)1%未満60人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)4%940人
家族従業者・内職など1%未満60人
不詳1%140人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、設置と設定、故障等の原因特定、修理です。 知識ではコンピュータと電子工学、通信技術、コミュニケーションとメディアが特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

入職に当たって必須となる学歴や資格はない。未経験者でもマニュアルに従って作業を行うことができるが、基本的な情報技術に関する基礎知識やPC操作の経験があると仕事を進めやすい。

職場の情報機器のキッティングは、自社の社員で行うケースとアウトソーシングするケースがあるが、一般の企業ではキッティング作業に特化して社員を採用・育成することは少なく、アウトソーシングが進んでいる。特定の時期に作業が集中するため、作業を受託する企業では派遣労働で対応することが多く、キッティング作業員も派遣労働者としての募集が多い。自社内で社員がキッティングを行うIT企業などでは、運用や開発などの各部門に進む入口としてキッティングを担当させることがある。

キッティングを事業として行うIT企業では、未経験者にデジタル技術の基礎知識に関する研修を行ったり、チームを組む先輩がサポートする体制をとったりして育成する場合もある。スキルを上げるには、案件ごとに渡されるマニュアルに従って作業を進めながら実務に慣れるのが基本である。

経験を積んで複雑な設定やトラブルなどにも対応できる知識やスキルを習得したり、 「ITパスポート」(情報処理推進機構)などにより情報処理技術に関する基礎知識を習得したり、さらに高度なスキルを身につけることにより、作業グループのリーダーとなったり、ヘルプデスクやユーザーサポートなど専門的な仕事に進むことも可能である。

キッティングは、決められた手順に沿って細かい作業を正確に行うことが求められ、対象となる機器の台数分同じ作業を繰り返し行うことになる。マニュアルから逸脱せず、黙々と丁寧に作業を行う根気強さと集中力が必要である。また、想定していないトラブルが発生した場合などに、あわてずに状況を把握してリーダー等に相談できる冷静さも大切である。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

キッティング作業員(PCセットアップ作業員)と、ほかの職業をくらべる →

出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成