クレーン運転士

別名:クレーンオペレーター、クレーン運転工

工業、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
587万円
2025年・平均より広い職種の数値
有効求人倍率
1.83倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
48,070人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見るクレーン運転士

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。

どんな仕事か

工場、倉庫、建設工事現場、港湾等で使用されているクレーンを運転して貨物・資材などの重量物の運搬などの作業に従事する。クレーンオペレーターとも呼ばれている。

クレーンは、貨物・資材などの荷物を動力を用いて吊り上げて、これを水平に運搬する機械装置である。様々な形、大きさ、重さの荷物を運搬するため、荷重や用途に応じた様々な種類がある。クレーンには、固定式のものと移動式のものがある。固定式クレーンには、天井クレーン、ガントリークレーン、橋形クレーン、タワークレーン、ジブクレーン等がある。不特定の場所に移動させることができる移動式クレーンには、トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等がある。

工場などの天井クレーンを運転する場合には、当日の作業内容を把握した後、高所に設置された運転室に入る。クレーンは天井近くの柱に取り付けられたレールに沿って移動する。装置に異常がないか点検してから、レバーやハンドルなどの操作を行う。地上からの指示に従い、ワイヤーの巻き上げを行って荷物を吊り上げる。クレーンを所定の場所まで移動させ、荷物を運搬する。地上の安全を確認し、揺れないように注意しながら所定の位置に荷物を下ろす。なお、ペンダントスイッチ等で床上で操作するものもある。

クレーンの運転のほかに、玉掛け作業(荷物の運搬の際に専用のワイヤーなどでクレーンのフックに荷物を掛け、また荷物を外す作業。クレーン運転とは別の資格が必要。)や、地上においてクレーン運転者を補佐する作業(手元作業)を行うこともある。

1日の終わりには、作業に伴う後片付けを行う。

なお、建設工事現場で移動式クレーンを運転する場合には、作業開始前に、建設会社等の車庫にあるクレーンを道路の走行によって現場まで移動させることもある。

クレーンを運転するに当たっては、重量物を取り扱うことから事故の危険が伴うため、指差し確認を行う、重量物を下ろす位置や近くの状況に十分注意を払うなどの安全管理が重要である。職場では、日頃のミーティングや社内研修等を通じて災害事例の紹介などにより運転時の安全管理の重要性を徹底している場合が多い。

仕事中は安全に注意しながら時間通りに作業を進めることに神経を使うが、自分の運転技能を使って重量物を的確に動かすことにやりがいを感じることができる。

よく使う道具・機材・情報技術

2022年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

クレーン(天井クレーン、ジブクレーン等)、移動式クレーン(トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラクレーン等)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴、耳栓、脚絆、反射ベスト、墜落制止用器具等)

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
地上の安全を十分に確認する。100%
(移動式クレーンの場合)道路を走行し、クレーンを現場まで移動させる。74%
クレーンに異常がないか操作前に点検する。94%
クレーンを運転して重量物の運搬を行う。100%
クレーンを運転して重量物の積み卸しを行う。100%
玉掛け作業を行う。86%
1日の終わりに、作業に伴う後片付けを行う。94%
当日の作業内容を把握する。100%

労働条件の特徴

就業場所は、倉庫、工場、建設工事現場、港湾等である。勤務体制は職場によって異なる。通常の倉庫や建設工事現場であれば、朝から夕方までの勤務体制のところが多いが、24時間稼働する工場の場合は、2交代や3交代の勤務となる。港湾などであれば、荷物の発着が夜中や早朝になることも多いので、早出と遅出の時差勤務体制をとる場合もある。また、賃金は、勤務先の規定による。運転するクレーンの種類や吊り上げ荷重等によって異なる場合もある。

就業形態や就業者の年代も職場によって異なる。男性が多いが、近年、女性もみられるようになってきている。

倉庫の自動化が進み物流ロボットが普及しているが、クレーン運転は人手不足の状況が続いており、今後も一定の需要が期待される。

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:空調のきいた屋内作業、電子メール、ビジネスレターやメモの作成

勤務のスケジュール:規則的 35%、不規則 60%、季節的 4%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「クレーン運転士」だけの区分がないため、「クレーン・ウインチ運転従事者」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

この年収に表れているのは、この職業で働く人の一部です。賃金の統計の労働者数は、国勢調査で正社員・派遣社員として働く人の約40%にあたります。 賃金の統計(このサイトで使う表)は従業員10人未満の企業で働く人を含まず、公営の職場で働く人もほとんど含まないとみられるため、こうした職場で働く人が多い職業では、実態とずれることがあります。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は、賃金構造基本統計調査(2025年)の労働者数を、国勢調査(2020年)の同じ区分の正規の職員・従業員と派遣社員の数で割ってrokudakaが計算(調査年が違うため目安)。50%未満のときにこの注記を出しています。

精度の目安標準誤差率 3.11%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は587万円です (月々の給与41.3万円 × 12か月 + 賞与など91万円)。統計の全144職種の中で39番目に高い水準です。

平均年齢は47.7歳、平均勤続年数は16.3年です。年齢別では50~54歳が最も高く、628万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
578万円527万円587万円

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男588万円
女452万円

女性の年収は男性の77%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上648万円
100〜999人609万円
10〜99人564万円

企業規模による差は最大84万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「定置・建設機械運転従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は1.83倍です。仕事を探している人1人に対して、1.8件の求人がある状態で、人手が足りない側に傾いています。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「クレーン・ウインチ運転従事者」全体の数値です。

2020年の就業者数は48,070人です(うち女性1%)。2010年と比べると-9%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「クレーン・ウインチ運転従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、45~49歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は10%で、働く人全体(15%)と同じくらいです。60歳以上は22%で、働く人全体(24%)と同じくらいです。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)91%43,560人
会社などの役員4%1,850人
事業主(人を雇っている)1%360人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)4%1,690人
家族従業者・内職など1%未満110人
不詳1%510人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、保守点検、操作と制御、故障等の原因特定です。 知識では機械、輸送、建築・建設が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

クレーン運転士として働くためには、年齢が18歳以上で、運転するクレーンや移動式クレーンに該当する免許(国家資格)の取得、または吊り上げ荷重等による区分に基づく運転技能講習や特別教育を修了しなければならない。

新規学卒者ばかりでなく、中途採用者も多い。

新規学卒者の場合、多くは高卒等で、製造業等の会社の工場や倉庫、建設会社等に採用された後、クレーンの運転の仕事に配属される。社内で別の仕事を経験した後に配属される場合もある。入職時には経験、資格は問われず、配属後に免許・資格を取得するケースがほとんどである。免許・資格取得後は、OJTで仕事に慣れていく。技能を磨き経験を積むことによって、班長、係長、課長などに昇進していく場合もある。

中途採用の場合は、クレーン運転の経験者以外であっても採用されることはあるが、その場合は新規学卒者と同じく入職してから免許・資格を取得することになる。

クレーン運転士として働くには、クレーンの仕組みや整備・点検の仕方等に関する知識を学ぶとともに、玉掛け作業を行う場合には、玉掛け技能講習等を修了することが求められる。また、周りの状況をよく注意し危険の先読みができること、冷静かつ慎重に作業を行うこと、集中力を切らさず緊張感を持って仕事をすることが必要である。大型のクレーンの場合、運転席とクレーンの先端が離れているので視力の良さと遠近感を把握する能力を持っていることも望ましい。

近年では、デジタル制御や自動化技術の進化により、運転の正確性、効率性や安全性が向上しており、それに対応する運転士のスキルアップが期待されている。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

クレーン運転士と、ほかの職業をくらべる →

出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成