発電所運転管理

別名:火力発電保守員、水力発電保守員、動力室電気工、配電室保守員、発電所運転管理員

火力、水力、地熱、原子力、太陽光、風力、バイオマスなど各種の発電所等において、発電のための運転と保守を行う。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
707万円
2025年・平均より広い職種の数値
有効求人倍率
1.83倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
34,390人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見る発電所運転管理

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。

どんな仕事か

火力、水力、地熱、原子力、太陽光、風力、バイオマスなど各種の発電所等において、発電のための運転と保守を行う。

電気の使用量は季節・時間帯により大きく変動するが、電気は石油や天然ガスと異なり大量に貯蔵できないため、使用される量と同じだけの電気を安定して作り出す必要がある。

発電の仕事は大きく「運転」と「保守」に分かれる。

運転担当は、中央制御(操作)室内で運転責任者の指揮のもと、発電設備の起動・停止操作を行い、発電出力の調整にあたる。また、各種計器類の監視・制御を行いつつ、発電所内の機器が正常に動作しているかを確認するパトロールなども行う。

保守担当は、保守手順に従い設備の細部に至るまで異常の有無を点検する。必要に応じ消耗品、部品の交換を行い記録する。大規模な修理・補修が必要な異常を発見した場合は運転責任者に報告する。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、パソコン、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
緊急時に装置を手動で停止する。88%
中央制御室のコンピュータで各種発電設備の運転・監視をする。77%
設備内を巡回し、発電所内の機器が正常に動作しているか確認する。91%
発電設備を巡回し、保守・点検する。95%
変電所に送る電気の量に合わせて発電量を調整する。77%
事業に必要な許認可を申請する。91%
発電設備の修理・補修の現場で工事管理・工程管理をする。91%
発電設備の性能を管理する。88%

労働条件の特徴

勤務先は電力会社、発電会社、鉄道会社といった発電所設備を備えた企業などであり、職場は全国に広がっている。

就業者は男性が多い。

賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。多くの発電所等では365日24時間体制で稼働しているため、交替制勤務が一般的である。

運転担当のパトロールや保守担当の点検時など、現場では作業服、安全帽(ヘルメット)、安全靴の着用が必要となる。

電気エネルギーの安定的な供給は産業・社会にとって極めて重要である。このため常に地震、災害など緊急事態に備えるとともに、万一の場合は即応体勢をとる必要がある。

電力自由化により従来の電力会社や発電会社とは異なる独立系発電事業者(IPP:Independent Power Producer)が増えていることから、今後、発電所運転管理の人材を求める企業も増加すると考えられる。また、再生可能エネルギーも注目されており、小規模電気事業者の増加、他業種からの参入等も見込まれ、今後も一定の需要が見込まれる。

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:外部の顧客等との接触、意思決定の自由、立ち作業

勤務のスケジュール:規則的 52%、不規則 38%、季節的 10%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「発電所運転管理」だけの区分がないため、「発電員,変電員」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

精度の目安標準誤差率 2.52%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は707万円です (月々の給与46.4万円 × 12か月 + 賞与など151万円)。統計の全144職種の中で17番目に高い水準です。

平均年齢は42.3歳、平均勤続年数は16.5年です。年齢別では50~54歳が最も高く、930万円です。

月給の中央値と分布(残業代・賞与を除く)

「発電員,変電員」全体の数値です。所定内給与額(残業代・賞与を除く月給)の中央値は35.9万円で、平均(39.1万円)より3.2万円低くなっています。真ん中の半分の人は28.2万円〜47.5万円です。下から10%の人は23.3万円以下、上から10%の人は58.5万円以上です。平均は、給与の高い一部の人に引っぱられて、中央値より高くなりやすい値です(平均と中央値)。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第17表「職種(小分類)、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値」 / 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」

計算中央値・四分位数・十分位数は統計の公表値(所定内給与額の分布特性値、企業規模10人以上、男女計)。平均は第1表の所定内給与額。年収の目安(きまって支給する現金給与額と賞与から計算)とは別の数値。

年収の推移

2023年2024年2025年
580万円659万円707万円

年による変動が大きいこの区分は年によって数字が大きく動いています。調査の対象になる人が年ごとに入れ替わるため、 人数の少ない区分や、性質の違う職業を含む区分ほどぶれやすくなります。1年分の数字ではなく、幅で見てください。

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男713万円
女553万円

女性の年収は男性の78%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上772万円
100〜999人599万円
10〜99人522万円

企業規模による差は最大250万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「定置・建設機械運転従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は1.83倍です。仕事を探している人1人に対して、1.8件の求人がある状態で、人手が足りない側に傾いています。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「発電員,変電員」全体の数値です。

2020年の就業者数は34,390人です(うち女性1%)。2010年と比べると-11%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。2025年の国勢調査の職業別の結果は、2027年(令和9年)11月までに公表される予定です(総務省統計局の公表予定)。公表されたら、この推移に加えます。

年齢別の就業者数(2020年)

「発電員,変電員」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、45~49歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は22%で、働く人全体(15%)より多くなっています。60歳以上は11%で、働く人全体(24%)より少なくなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)99%34,200人
会社などの役員1%未満100人
不詳1%未満90人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、計器監視、故障等の原因特定、操作と制御です。 知識では機械、工学、物理学が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、工業高校、高専や大学などで電気、機械、化学、原子力、土木、建築など工業系を専攻した者が多い。

入職後は、OJTのほか、運転担当にはシミュレータを活用した事故時の対応操作研修、火災対応訓練や放射線防護研修などが行われ、保守担当は技能訓練施設で必要な訓練を受ける。

経験を積み運転責任者等になる場合もある。

危険物を扱ったり、危険な高電圧設備の下での作業もあるため、経験を積みながら専門的な知識・技能を身につけ、職務に関連する資格を取得することが求められる。代表的な資格として、「電気主任技術者」、「第1種ボイラー・タービン主任技術者」、「エネルギー管理士」、「放射線取扱主任者」、「原子炉主任技術者」、「ダム水路主任技術者」などがある。電力会社によっては、技能水準を示す判断基準として独自の認定制度を設定している場合もある。

発電所には、ボイラー、タービン、水車、原子炉、発電機、変圧器などの様々な設備があるため、火力・水力・原子力発電に携わる上で、電気工学、機械工学の知識が必要とされる。また、チームの一員として作業に当たるための協調性、正確な運用、非常時対応のための冷静さ、責任感も求められる。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成