細胞検査士

疾患に関連する細胞や病原体を発見するため、患者から採取した組織を検査する。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
454万円
2025年・平均より広い職種の数値
有効求人倍率
1.93倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
163,750人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見る細胞検査士

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2019年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。近い職業は下の「スキルが近い職業」と同じ計算で、年収の目安がこの職業より高く、賃金の統計の区分が違うもの。

どんな仕事か

細胞検査士は、臨床検査技師の仕事の一部が専門化して独立した医療技術者である。

日本人の死亡原因の第1位となっているがんの細胞をはじめ、疾患に関連する細胞、病原体等を検査によって発見する。細胞の検査は、がんの発見にとって重要な検査法で、医師の診断と治療に役立っている。

検査作業では、標本作製(検体処理:塗抹、固定、染色、封入)及び顕微鏡による異型細胞やがん細胞のスクリーニングを行う。具体的には、細胞診検査では、剥離細胞や擦過、穿刺(せんし)等で得た材料で標本を作る。例えば、喀痰(かくたん)や尿、婦人科の医師が綿棒を使って取った子宮膣部の細胞、乳房のしこりから穿刺吸引した材料などを用いて標本を作り、染色をして顕微鏡で見ることができるようにする。

次に、標本のすみからすみまで全ての細胞を顕微鏡で観察する。そして正常では見られない細胞やがん細胞、あるいはがんと疑われる細胞を見つけだし、医師に確認を取り、報告書を作成する。

剥離細胞を使った検査は、検査材料を簡単に取ることができるため、子宮がん検診、肺がん検診など、大勢の人を対象とした検診に広く利用されている。

このほか、患者の患部に針を刺し、その部分の細胞を吸い取って標本を作る方法もあり、甲状腺や乳腺の検査に用いられている。

細胞検査は昭和40年頃から、子宮がん発見のための検査として重要視され始めた。この検査は簡便で費用や時間も余りかからないという利点から、広く検診に用いられるようになってきた。しかし、需要の増大に応じるには、限られた医師の数だけでは間に合わなくなったため、専門の資格を認定し、細胞検査を行う技師を養成する体制が整えられた。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

パソコン、顕微鏡、医療機器(聴診器、注射器等)

労働条件の特徴

勤務場所は、大学病院、総合病院や各地域のがん検診センター、民間の検査センター、保健所などである。細胞検査士は女性の就業者が多い。なお、公益社団法人日本臨床細胞学会認定の細胞検査士免許の所持者は約6,000人である(2023年時点*)。

勤務時間は勤務先の就業規則に従うが、他の臨床検査と兼務している技師は緊急の検査に対応するために、休日出勤や夜間の当直がある病院もある。

検査材料として尿、分泌物、喀痰(かくたん)、擦過物、穿刺材料なども扱い、標本作製にはアルコール、キシレンなどの揮発性の薬品を使うため、その管理には注意する必要がある。

*公益社団法人 日本臨床細胞学会 細胞検査士とは

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:屋外作業、立ち作業、空調のきいていない屋内作業

勤務のスケジュール:規則的 69%、不規則 28%、季節的 3%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2018年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「細胞検査士」だけの区分がないため、「その他の保健医療従事者」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

精度の目安標準誤差率 2.01%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は454万円です (月々の給与31.9万円 × 12か月 + 賞与など72万円)。統計の全144職種の中で93番目に高い水準です。

平均年齢は37.6歳、平均勤続年数は8.4年です。年齢別では55~59歳が最も高く、554万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
459万円430万円454万円

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男489万円
女399万円

女性の年収は男性の81%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上494万円
100〜999人455万円
10〜99人405万円

企業規模による差は最大90万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「その他の保健医療従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は1.93倍です。仕事を探している人1人に対して、1.9件の求人がある状態で、人手が足りない側に傾いています。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「その他の保健医療従事者」全体の数値です。

2020年の就業者数は163,750人です(うち女性48%)。2010年と比べると+12%増えています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「その他の保健医療従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、45~49歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は17%で、働く人全体(15%)と同じくらいです。60歳以上は14%で、働く人全体(24%)より少なくなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)78%128,450人
会社などの役員2%3,650人
事業主(人を雇っている)2%3,320人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)16%26,230人
家族従業者・内職など1%1,260人
不詳1%830人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、科学的素養、計器監視、操作と制御です。 知識では医学・歯学、生物学、化学が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

細胞検査士資格を取るためには、日本臨床細胞学会及び日本臨床検査医学会が認定する細胞検査士認定試験に合格する必要がある。受験資格は、臨床検査技師又は衛生検査技師の資格の所持者であり、かつ1年以上の細胞検査実務を経験した者、あるいは日本臨床細胞学会認定の細胞検査士養成機関卒業見込み者又は卒業者となっている。ただし、現在、衛生検査技師は養成されていない。細胞検査士は、資格取得後も5 年ごとに資格更新の審査を受けなければならない。

また、3年の実務経験を有する細胞検査士には2年に1回東京で行われる国際細胞検査士認定試験の受験資格が与えられ、合格すれば国際細胞検査士として海外で働く場合にも専門家としての評価を得られる。細胞検査士は、がんの早期発見、正確な判定などのための資格であり、常に最新の医学情報等を勉強し、標本中の異型細胞を見逃さない高度な細胞判定能力を維持、向上させていく必要がある。忍耐力とともに冷静な判断力、責任感が求められる。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2019年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2019年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

細胞検査士と、ほかの職業をくらべる →

出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成