パイロット

別名:機長、航空機副操縦士、ヘリコプター操縦士

乗客や貨物を運ぶ国内・国際路線の航空機を操縦したり、写真撮影、遊覧飛行、航空測量などを行う小型飛行機やヘリコプターを操縦する。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
1,632万円
2025年・平均参考値
有効求人倍率
0.76倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
7,040人
2020年

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見るパイロット

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。

どんな仕事か

乗客や貨物を運ぶ国内・国際路線の航空機を操縦したり、写真撮影、遊覧飛行、航空測量などを行う小型飛行機やヘリコプターを操縦する。

ここでは旅客機のパイロットについて記述する。

旅客機は、機長と副操縦士が協力して操縦を行う。機長は、飛行についての全責任を負い、他の乗務員の指揮監督も行う。機長を含むパイロットは、航空機の操縦のほか、地上の航空管制官との通信、飛行計器類の監視などを行う。副操縦士は、機長に不測の事態が生じた場合、直ちにその職務を引き継ぐ。

出発前に気象データなどを考慮にいれて、ディスパッチャー(運航管理者)とともに安全で経済的な飛行プランを立案し、飛行高度・飛行速度や燃料の量などを決定する。エンジンや操縦装置・計器の点検を行った後、離陸する。飛行中は飛行プランを守って運航し、地上の管制機関と交信したり、通信モニターや計器の監視をするなど、常に安全運航に気を配る。また、病人やハイジャックなどの不測の事態にも冷静に対処する。着陸後は、所定の飛行日誌を記入し、到着地の整備担当者に航空機の状態を報告する。また後続の便のためにディスパッチャーへ航路の気象状態を伝達する。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

航空機(旅客機)、飛行計器類、操縦装置

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
機器やエンジンの故障、ハイジャックなどの緊急事態には、所定の手順に従い緊急着陸など乗客の安全を守るための措置をとる。96%
乗務前に運行管理者と飛行コース・時間・燃料積載量などの飛行計画を作成し、提出する。96%
機長と副機長で協力しあい、大型旅客機を運航する。83%
エンジンや機体の状況を把握し、気象や周囲の状況を確認しながら操縦する。96%
搭乗機の装置や計器を点検し、必要な調整をする。96%
管制塔と交信して離陸許可を受け、航空機を離陸させる。96%
管制塔と交信して着陸許可を受け、高揚力装置を操作して徐々に降下させ、航空機を着陸させる。91%
技量を維持するための定期訓練や技能審査を受ける。96%

労働条件の特徴

航空機の中で働くが、予備勤務として自宅や空港で待機したり、定期訓練を受ける日も勤務日数に含まれる。

就業者のうち、女性はごくわずかで、大半が男性となっている。

給与は基本賃金と乗務手当からなる。乗務手当は基本単価に乗務時間をかけた金額が支給される。乗務手当は一定額が保障される仕組みみとなっており、機長か副操縦士か、また経験年数によっても異なる。数日間の乗務の後、数日間の休日をとるサイクルになっている。運航の安全確保のため、また定期運送用操縦士資格を維持するために、健康管理が重要である。

飛行ダイヤに合わせて乗務するので早朝乗務や夜間飛行がある上、国際線の場合には時差もあり、勤務時間帯は変則的となる。また、日本から飛行して現地に宿泊し、翌日再び乗務に就くなど外泊の機会も多い。

また、コロナ禍において一時減少した飛行機の利用者が増えLCC(Low Cost Carrier)も含めて便数が増加していることや、パイロットの高齢化とその引退により、今後パイロットは一定の人材需要が見込まれる。

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:立ち作業、歩行、走行

勤務のスケジュール:規則的 20%、不規則 78%、季節的 2%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2020年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

参考値標準誤差率 10.11%(統計の全職種の中央値は2.04%)

この区分は、調査の対象になった人が少ないか、性質の違う職業がまとめられているため、統計上のぶれが大きくなっています (標準誤差率が5%を超える区分を参考値としています)。 誤差率から見ると、年収の目安も上下20%程度の幅があるものとして見るのが安全です。年による変動も大きくなりやすい区分です。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。「上下20%程度」は標準誤差率の2倍を目安にrokudakaが計算。

年収の目安は1,632万円です (月々の給与122.6万円 × 12か月 + 賞与など160万円)。統計の全144職種の中で1番目に高い水準です。

平均年齢は39.7歳、平均勤続年数は12.8年です。年齢別では55~59歳が最も高く、2,725万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
1,779万円1,697万円1,632万円

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男1,655万円
女799万円

女性の年収は男性の48%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上1,680万円
100〜999人1,505万円
10〜99人824万円

企業規模による差は最大856万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「船舶・航空機運転従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は0.76倍です。求人の数が仕事を探している人の数より少なく、求職者どうしの競争がある状態です。2023年からの推移を見ると、上がっています。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

2020年の就業者数は7,040人です(うち女性3%)。2010年と比べると+12%増えています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

5歳ごとの年齢層では、50~54歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は13%で、働く人全体(15%)と同じくらいです。60歳以上は9%で、働く人全体(24%)より少なくなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)99%6,980人
会社などの役員1%50人
不詳1%未満10人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、計器監視、操作と制御、外国語で話すです。 知識では輸送、地理学、通信技術が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

旅客機を運航するには定期運送用操縦士の資格が必要となる。通常、自家用操縦士の資格取得後、事業用操縦士、定期運送用操縦士の順に資格を取得していく。旅客機のパイロットとして働くには、国土交通大臣による航空従事者技能証明を受けなければならない。

資格取得のためには、航空会社に入社して養成訓練を受ける方法と航空大学校に入学する方法がある。航空会社では筆記試験や面接、パイロットとしての適性検査を経て採用される。航空大学校の入学試験には学力検査、身体検査、心理検査、口述試験、操縦適性検査等がある。この他、一部の大学でも航空操縦学科が設けられている。一定期間海外に留学し、操縦免許を取得し、日本の操縦免許に書き換えるコースを受ける場合もある。

航空会社に入社後しばらくは地上勤務などに就き、航空会社社員としての経験を積む。所定の訓練を受けて、20代後半から副操縦士として飛行経験を積み、30代後半から40代前半にかけて機長に昇格するのが一般的である。

パイロットはどんな事態にも落ち着いて対応できるよう、情緒の安定と冷静な判断力が必要となる。管制機関との交信は英語で行われるため、英語力も必要になる。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2019年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成