養護教諭

別名:保健室の先生

小学校、中学校、高等学校等の保健室を主な勤務場所として、学校保健活動の推進に関する業務に携わる。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
735万円
2025年・平均一部の区分の数値
有効求人倍率
0.80倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
—
データなし対応する統計なし

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見る養護教諭

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2024年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。

どんな仕事か

小学校、中学校、高等学校等の保健室を主な勤務場所として、学校保健活動の推進に関する業務に携わる。一般に「保健室の先生」と呼ばれることが多い。

養護教諭が行っている主な仕事は、学校内でのけがや体調不良の児童生徒等に対する救急処置である。軽微なけがの手当てを行い、体調不良の児童生徒等に対しては、状態をよく聞きとり、様子を観察し、保健室内で安静にさせる。けがや体調の状態によっては学級担任、管理職等と相談の上、保護者に連絡し迎えに来てもらったり、救急車の搬送を依頼したりすることもある。学校は教育機関であり、医療機関ではないため、学校における救急処置は医療機関での処置が行われるまでの応急的なものであるが、養護教諭は、救急処置と合わせて、児童生徒等の発達の段階に応じた、疾病やけがなどに関する保健指導も行う。

保健室を訪れる児童生徒等には、身体的不調の背景にいじめや虐待など心の問題や悩みを抱える者もいる。そのような児童生徒等の心身の状態をよく観察し、話を聞くなどして心の問題の早期発見に努め、学級担任、学年主任、スクールカウンセラー、管理職等と情報を共有して対処していくことも養護教諭の役割である。

定期的に毎年行う仕事として、健康診断の企画、実施に関する様々な業務がある。学校では6月30日までに児童生徒等の健康診断を行うことが法令で定められている。また、小学校入学予定の幼児を対象とした就学時の健康診断がある。健康診断は学校医、学校歯科医等が行うものであるが、養護教諭はこれらの健康診断の実施が円滑に行われるよう、日程調整、学校医・学校歯科医への連絡、実施計画の作成・準備、保護者への周知、事前指導などを行う。健康診断実施後は、事後措置として、疾病又は異常がある者だけでなく心身に疾病や異常が認められなかった児童生徒等にも、健康診断の結果を通知し、児童生徒等の健康の保持増進に役立てている。加えて、結果を分析し、学校における健康課題を明らかにして健康教育に活用している。

また、学校保健計画の作成のほか、遠足、修学旅行、運動会、体育祭などの学校行事や夏休みなどに先立って、全校又は学年学級単位で体調管理の方法、けがや体調不良に対する具体的な対処方法、熱中症や感染症の予防等に関する保健指導を行う。学級担任等からの依頼に応じて健康や保健に関する授業において、ティーム・ティーチングで参画することもある。

養護教諭の仕事には事務的な作業も多い。学校の管理下でけがをした児童生徒等の災害給付金申請に係る書類の作成、毎日の保健室の利用状況に関する記録なども事務作業に含まれる。地域による若干の差はあるが、近年は学校にもパソコンやタブレットなど情報端末の導入が進み、作業の効率化やネットワークを用いた情報発信が推進されている。

学校環境衛生活動も養護教諭の仕事である。学校内の環境が健康的で快適な学習環境として維持されているかどうかを、学校薬剤師の指導助言の下、学校保健安全法に規定する学校環境衛生基準に照らして確認する。具体的には教室内の照明の明るさ(照度)、換気、温湿度、騒音、水道水(飲料水等)の水質の確認などがある。

近年はアレルギー疾患の増加、メンタルヘルスの問題など多様化・複雑化する現代的健康課題への対応がある一方で、保健室に来て心身の不調を訴えたり、問題を抱えていたりする児童生徒等が徐々に快方へ向かう様子を見ることができるのは、養護教諭としてやりがいを感じられる点である。学習指導とは別の関わり方を通して児童生徒等の成長の姿を間近で見られることは、この仕事の大きな魅力である。

よく使う道具・機材・情報技術

2024年度時点の情報

体温計、ベッド、長いす、検診器具(体重計、身長計等)、パソコン、タブレット、事務処理ソフト(文書作成、表計算)

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
学校内でのけがや体調不良の児童生徒に対し、保健室において救急措置を行う。100%
保健室に来室する児童生徒の心身の状態をよく観察し、話を聞くなどして心の問題の早期発見に努める。100%
児童生徒の心身の不調や健康管理について、学級担任等と情報を共有して対処する。100%
定期健康診断に先立って、学校内での日程調整、学校医等への連絡、実施計画の作成などの事前準備を行う。100%
定期健康診断の実施後、児童生徒に健康診断の結果を通知する。100%
遠足、修学旅行、運動会、体育祭などの学校行事や夏休みなどに先立って、体調管理の方法、けがや体調不良に対する具体的な対処方法、熱中症や感染症の予防等に関する保健指導を行う。100%
けがをした児童生徒の災害給付金の申請に係る書類を作成する。100%
定期健康診断の結果を分析し、学校における健康課題を明らかにする。100%

労働条件の特徴

養護教諭の就業者数は全体で37,922人であり、そのうち女性教諭は37,851人(99.8%)を占める*。多くが正規採用であるが、休業中の養護教諭の代替や新卒で採用された養護教諭の補助として資格をもつ非常勤の臨時教員が就業することもある。勤務は土日祝日を除く平日の朝から夕方までの8時間であるが、個人情報を含む持ち帰りができない書類を扱う事務仕事などは残業して行うこともある。

研修は、採用後1年目の初任者研修のほか、経験年数に応じて定期的に研修プログラムが組まれており、長期休業期間等を利用するなどして必要な研修を受講する。自ら希望する研修を選択して受講することもできる。

*文部科学省、学校基本調査(令和6年度)

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

一部の区分の数値この職業で働く人の一部だけを表す区分の数値です。くわしくは下の「出典と注意」をご覧ください。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

精度の目安標準誤差率 2.11%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は735万円です (月々の給与46.1万円 × 12か月 + 賞与など181万円)。統計の全144職種の中で13番目に高い水準です。

平均年齢は42.2歳、平均勤続年数は12.3年です。年齢別では55~59歳が最も高く、988万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
661万円727万円735万円

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男765万円
女686万円

女性の年収は男性の90%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上824万円
100〜999人724万円
10〜99人651万円

企業規模による差は最大173万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「その他の専門的職業」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は0.80倍です。求人の数が仕事を探している人の数より少なく、求職者どうしの競争がある状態です。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

この職業に対応する就業者数の区分がないため、表示していません。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、傾聴力、他者の反応の理解、対人援助サービスです。 知識ではが特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

養護教諭として仕事をするには、養護教諭の免許状が必要である。養護教諭免許状は、養護教諭の教職課程を有する大学等で所定の単位を修得することで取得できる。このほか、看護師、保健師の免許を保有している場合は、大学等において通常よりも少ない単位を修得することで、各都道府県の教育委員会に申請し、取得することができる。

免許取得後、公立の学校に勤務するには各自治体の教員採用試験に、国立・私立の学校に勤務するには各学校法人等の採用試験に合格する必要がある。養護教諭の採用者数が少ないこともあり、採用倍率は他の教員と比較して高くなっている。

公立学校の場合、異動が定期的にあり異動先の学校種は様々である。自治体によって差はあるが、養護教諭としての経験を積みながら主任教諭、主幹教諭・指導教諭職を経て、選考や審査に合格することで副校長、校長などの管理職になる道も開かれている。

養護教諭は各学校の中での保健管理全体を原則一人で担う仕事であるため、学校の中での他の教職員との連携が必須となる。また、学校内の教職員のほか、外部機関、保護者とのやりとりも多いため、多くの人と連携し、情報共有できるコミュニケーション能力および様々な人の意見を集約し、まとめられる調整能力が必要である。学校において児童生徒の心身の健康に直接関わる立場であるため、児童生徒の保健管理、心身の発達に関する専門的知識のほか、相手の話に耳を傾け、理解し共感できるような心理的サポートに関する技能やスキルも求められる。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成