特許審査官
特許庁に出願された発明を審査し、特許性を判断する。
サマリー
数字で見る特許審査官
- 就業者数は2010年から−7%で、働く人全体(−3%)と同じくらいの動きです(「その他の法務従事者」全体の数値)。
- 働く人のうち女性は21%で、働く人全体(45%)より少なくなっています(「その他の法務従事者」全体の数値)。
- 雇われて働く人は58%で、働く人全体(82%)より、事業主や役員として働く人の多い職業です(「その他の法務従事者」全体の数値)。
- 60歳以上の人が40%で、働く人全体(24%)より多い職業です(「その他の法務従事者」全体の数値)。
- 全職業の平均と比べて特に高いスキルは、「外国語を読む」「外国語で書く」「読解力」です。
出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2020年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))
計算働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。
どんな仕事か
特許庁は、生活を支える様々な発明を守り、次世代のイノベーションを促す役割を担う。具体的には、知的財産権のうち特許、実用新案、商標、意匠の4つの権利(産業財産権)を所管しており、このうち特許は、発明、すなわち、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なものを保護の対象としている。特許審査官は、特許庁に勤務し、出願された発明を最新技術や法律的な知識に基づき審査し、特許性を判断する。
特許審査官は、まず、出願された書類を精査し、発明内容を理解するとともに、庁内外の検索システムを用いて、世界中の特許文献や学術論文のデータベースから過去に類似の技術がないか、先行技術調査を行う。出願された発明と先行技術との比較を行い、特許性があると判断した場合は特許査定を、ないと判断した場合は拒絶理由通知を行う。拒絶理由通知に対しては、出願人は意見・補正等の応答を行うことができ、出願人とのやり取り(基本的には書面であるが、面接審査が行われる場合もある)を踏まえて再度審査をし、最終的に特許査定、拒絶査定をする。審査は審査官が単独で行うが、判断が難しい場合など必要に応じて他の審査官との意見交換や協議も行われる。特許となった出願については特許公報が発行されるが、その特許公報には特許査定をした審査官名も掲載される。特許権を適切に設定することで、日本の産業の発展に貢献する。
よく使う道具・機材・情報技術
2020年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。
特許検索システム、文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
労働条件の特徴
主な就業場所は東京の特許庁である。ただし、他省庁や関係機関、大学等へ出向、海外勤務の機会もある。
特許審査官の定員は2025年度現在1,668名であり、特許庁定員の60.0%を占める。近年は採用者のうち女性の割合は3分の1程度である。
給与、勤務時間、休暇、福利厚生等の労働条件は国家公務員法の規定による。
審査業務は基本的に審査官が単独で案件を担当する形を取っており、ある程度自分のペースで仕事を進めることができる。フレックスタイム制度などを活用し、ライフスタイルに合わせて働くことも可能である。
働く環境の特徴
job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。
全職業の平均より高い
全職業の平均より低い:立ち作業、屋外作業、他者と調整し、リードする
勤務のスケジュール:規則的 92%、不規則 8%、季節的 0%
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2019年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))
計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。
禄高(給与)
この職業に対応する賃金統計の区分がないため、給与のデータは表示していません。
需要と将来性
この職業に対応する求人倍率の区分がないため、表示していません。
就業者数の推移
より広い職種の数値就業者数は「その他の法務従事者」全体の数値です。
国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。
出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算調査票の一部を抽出して集計した推計値(10人単位)。増減率は2010年と2020年の値からrokudakaが計算。
年齢別の就業者数(2020年)
「その他の法務従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、65~69歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は3%で、働く人全体(15%)より少なくなっています。60歳以上は40%で、働く人全体(24%)より多くなっています。
国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。
働き方の内訳(2020年)
| 雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど) | 58% | 14,160人 |
|---|---|---|
| 会社などの役員 | 1% | 270人 |
| 事業主(人を雇っている) | 17% | 4,050人 |
| 事業主(一人で)(開業・フリーランスなど) | 24% | 5,950人 |
| 不詳 | 1%未満 | 30人 |
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」
計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。
必要なスキル・知識
全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、外国語を読む、外国語で書く、読解力です。 知識では法律学、政治学、工学、日本語の語彙・文法が特徴的です。
スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)
知識(全職業の平均との差が大きい8項目)
水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2020年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼)) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2020年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))
計算「全職業の平均」は、job tagで数値のある全職業(最大518職業)の単純平均をrokudakaが計算。表示する8項目は、この職業の値と全職業の平均との差が大きい順。
なり方・学び方
国家公務員総合職試験(大卒程度試験、院卒者試験)の技術系区分に合格する必要がある。専門分野としては、工学系、化学・生物・薬学系、数理科学・物理・地球科学系、農学系のあらゆる試験区分の合格者の中からまんべんなく採用されている。採用人数は年度によって異なるが、2025年度は65人、そのうち女性は24人である。
採用後は約3か月の研修を経て審査官補に任用され、指導審査官によるマンツーマン指導の下に実際の出願案件の審査を行う。また、法令、条約、審査実務の専門知識を習得する前期研修(約2か月)、後期研修(約1か月)のほか、英語研修や企業での技術研修などを経て、大卒では入庁5年目に審査官に昇任するのが一般的である。修士卒は4年目、博士卒は3年目に審査官に昇任することができる。
基礎的な知識の習得のための研修のほか、技術動向、法律、海外判例等を把握できる研修制度、留学制度も充実している。
発明の審査という高度な専門性を必要とする仕事であり、最新の技術動向に関心を持ち、担当分野の研究開発情報を収集する向上心が求められる。また、出願人や利害関係者が納得できる審査を行うためには、論理的な思考力や合理的な判断力、バランス感覚が必要である。さらに、書面でのやり取りが多いため、論述能力も重要であり、海外論文を調査することも多いことから、英語力も不可欠である。
スキルが近い職業
スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。
- 弁理士年収の目安 981万円(参考値)特許審査官とくらべる →
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出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2020年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼)) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2020年度、その職業に就いている人への調査(直接依頼))
計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。
出典と注意
- 職業情報提供サイト(job tag)「仕事内容、タスク、スキル・知識、関連資格」数値系 ver.7.00・解説系 ver.7.01
- 国勢調査「職業(小分類)別就業者数(e-Stat)」2020年(推移は2010〜2020年)
使っている統計について
- 賃金構造基本統計調査(e-Stat)
- 厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
- 職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
- 厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
- 国勢調査(e-Stat)
- 「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
- 厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。
データの対応関係
- 賃金:対応する区分なし
- 求人倍率:対応する区分なし
- 就業者数:「その他の法務従事者」の数値(より広い職種)
- 就業者数は、統計の「その他の法務従事者」の数値です。年収は、対応する統計の区分がないため表示していません。
数字の見方
- 年収の目安:きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額(いずれも平均。一般労働者、企業規模10人以上)。平均値なので、一部の高い人に引っ張られて実感より高く出ることがあります。
- 給与の対象は労働基準法第9条の労働者(雇われて働く人)。事業主は含まず、役員も原則含まない。パート・アルバイトなどの短時間労働者は含みません。
- 月々の給与は、調査した年の6月分の給与です。基本給のほか残業代・通勤手当・家族手当などを含み、税金・社会保険料を差し引く前の額です。
- 賞与は、調査した年の前年1年間(原則1月〜12月)に支払われた額です。
- 用語の定義は厚生労働省の用語の説明と調査の概要によります。
数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
2020年の就業者数は24,470人です(うち女性21%)。2010年と比べると-7%減っています。