会社経営者
別名:会社会長、CEO(会社最高経営責任者)、会社社長
会社を運営し、最終的な経営責任を持つ。
サマリー
出典厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
数字で見る会社経営者
- 有効求人倍率は0.96倍で、職業全体(1.12倍)より低く、仕事を探す人の多い側にあります(「管理的職業従事者」全体の数値)。
- 就業者数は2010年から−14%で、働く人全体(−3%)より減り方が大きくなっています(「会社役員」全体の数値)。
- 働く人のうち女性は16%で、働く人全体(45%)より少なくなっています(「会社役員」全体の数値)。
- 60歳以上の人が54%で、働く人全体(24%)より多い職業です(「会社役員」全体の数値)。
- 全職業の平均と比べて特に高いスキルは、「資金管理」「企業・組織の活動の評価」「合理的な意思決定」です。
出典厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。
どんな仕事か
会社を運営し、最終的な経営責任を持つ。社長、CEO(Chief Executive Officer: 最高経営責任者)と呼ばれることもある。
会社経営の重要事項に関する最終的な決定は株式会社の場合、株主が株主総会で行う。このため自分が創業した会社経営者(「創業者」)、多くの株式を持っている会社経営者(「オーナー経営者」)、又は親族等から多くの株式を受継いだ会社経営者と、株式をあまり持っていない会社経営者では立場が大きく異なる。自分が多くの株式を持っていれば、会社経営に関する最終的な決定も自分が行うことになる。
会社経営者になるルートには、事業承継、起業・創業、株主か取締役会からの指名の3つがある。事業承継はさらに親族内承継、従業員承継、第三者承継の3つに分けられる。この会社経営者になるルートによっても、期待される役割は異なり、具体的な活動も異なる。自分で起業・創業して企業運営をする場合、継続的な成長のために、経営をリードする確固とした信念や戦略が必要となる。株主や取締役会から指名を受けて、経営の舵取りを任された場合は、会社のビジョンを基に事業を成長させ、株主の期待に応えなくてはならない。
規模によっても会社経営者の業務内容は異なる。従業員が10名未満等の場合は、営業、経理・財務、総務・人事など様々なことを自ら行う場合もある。
会社経営者によくみられる具体的な活動としては、報道、インターネット等から社会や経済の動向を把握する。幹部社員と短期、中期、長期の経営計画について議論し、経営計画をまとめていく。提出された稟議書などの社内事案を確認し決済する。社員とのコミュニケーションを図り、社員の意見を把握するとともに、会社のビジョン等を社員に浸透させていく。経営者団体の会合に出席し人脈を広げる。他の経営者等と信頼関係を築き、それが共同での事業等に繋がる場合もある。また、会社を代表する会社の「顔」としての役割もある。
よく使う道具・機材・情報技術
2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。
会計・給与ソフト、パソコン
主なタスク
job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。
| タスク | 実施率 |
|---|---|
| 収支や資金を管理する。 | 97% |
| 短期、中期、長期の経営計画を議論し、決定する。 | 82% |
| 稟議書を確認し、決裁する。 | 73% |
| 社員とのコミュニケーションを図る。 | 90% |
| 取締役会で重要事項を議論し、結論を出す。 | 77% |
| 経営ビジョンを社内で検討し、決定する。 | 77% |
| 幹部社員とのミーティングを行う。 | 85% |
| 経営会議で経営について検討し、結論を出す。 | 73% |
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」タスク(2022年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算重要度の高い順に最大8件を表示。
労働条件の特徴
日本全国に会社があり、そこには必ず会社経営者がいる。就業場所は会社の分布と一致していることになる。
全国で会社(調査では「会社企業」)は約175万社であり、その数とほぼ同数の会社経営者がいることになる。同調査では、従業員1,000人以上の会社が3,722社であり、従業員規模が小さな会社が大半である(*1)。
報酬は年俸制が多い。また、ストックオプションとして自社株式の上昇によって報酬が得られることもある。ただし、収入や報酬は会社の経営状況次第であり、会社の業績が収入や報酬に反映されることになる。
経営者のため労働時間の規定はないが、早朝から夜まで働いたり、土日も働いたりと長時間働く会社経営者は多い。海外企業と共同事業を行っている場合は海外出張も多くなる。
*1 令和6年経済センサス‐基礎調査
働く環境の特徴
job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。
全職業の平均より高い
全職業の平均より低い:モノ、道具、制御装置を扱う手作業、反復作業、立ち作業
勤務のスケジュール:規則的 39%、不規則 50%、季節的 12%
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。
一般的な就業形態
この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。
禄高(給与)
この職業に対応する賃金統計の区分がないため、給与のデータは表示していません。
需要と将来性
より広い職種の数値求人倍率は「管理的職業従事者」全体の数値です。
有効求人倍率の推移
ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。
出典厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年)
計算各年の値は統計表の年平均(暦年)をそのまま表示。
就業者数の推移
より広い職種の数値就業者数は「会社役員」全体の数値です。
2020年の就業者数は913,490人です(うち女性16%)。2010年と比べると-14%減っています。
国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。
出典総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算調査票の一部を抽出して集計した推計値(10人単位)。増減率は2010年と2020年の値からrokudakaが計算。
年齢別の就業者数(2020年)
「会社役員」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、60~64歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は1%で、働く人全体(15%)より少なくなっています。60歳以上は54%で、働く人全体(24%)より多くなっています。
国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)
計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。
働き方の内訳(2020年)
| 会社などの役員 | 100% | 913,490人 |
|---|
出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」
計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。
必要なスキル・知識
全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、資金管理、企業・組織の活動の評価、合理的な意思決定です。 知識ではビジネスと経営、経済学・会計学、販売・マーケティングが特徴的です。
スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)
知識(全職業の平均との差が大きい8項目)
水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算「全職業の平均」は、job tagで数値のある全職業(最大518職業)の単純平均をrokudakaが計算。表示する8項目は、この職業の値と全職業の平均との差が大きい順。
なり方・学び方
社長就任にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。最近は大卒が多く、中にはMBA(Master of Business Administration:経営学修士)を持っている者もいる。経営学部やビジネススクールで学ぶ企業経営の知識、財務や経理の知識は経営で生かせることが多い。
事業承継、起業・創業、取締役会から指名され株主総会で承認されるなど、会社経営者になるルートはいくつかある。事業承継には親族内承継、従業員承継、第三者承継がある。国や自治体としても起業・創業を促す色々な施策が行われており、起業・創業を目指す者も多い。経営に問題がないにもかかわらず後継者が居ないために廃業してしまう会社も注目されており、会社員等が事業を継承する例もみられる。また、会社経営者が他の会社経営を任されることもある。
求められる資質としては、論理的な思考、戦略的な思考がある。自社のシーズからニーズに応える先見性や洞察力も経営にプラスとなる。経済、社会、技術の全体像を把握し、将来を見通し、市場の変化に対応できる柔軟さや発想力も求められる。リスクに挑む決断力が必要となる場合もある。情報に敏感で、経済や社会、技術や研究開発の最新情報を押さえておくことも必要である。社内をまとめ、他社とも共同で事業を行うためには、共感力やコミュニケーション能力が求められる。この人であれば会社が上手くいくというカリスマ性、社員を引っ張っていけるリーダーシップが必要である一方、社員一人一人やその家族まで思いやる気持ちがなければ社員はついて行かない。会社のコンプライアンス、社会的責任が重視される今日、いかに社会に貢献できる事業運営ができるかを追求する気持ちも重要である。
会社経営者としても、広く社会のために会社を運営するという志も重要である。
日本の名経営者が自らの思いを書いた書籍は多い。それらに共通する主張の一つに、会社経営者が自らの人格を磨くことの重要性がある。これがなければ社内をまとめることができず、他社と協力して事業を行うこともできず、結果的に株主の期待にも応えられない。会社経営者としては仕事ができることも人格的に優れていることも必要であるが、仕事の方は、例えば、財務や技術は誰かに任せる等で対処することができる。ところが人格は他の人には任せられない。会社経営者としては人格を磨くことが非常に重要といえる。
経営者として、明確で確固とした理念(こうあるべきという根本的な考え)を持つことも重要である。これがなければ会社運営の方向が定まらず、社内をまとめられない。
社内の仕事の現場をよく知っていることも重要である。時間があると工場や店舗を見て回るという会社経営者は多い。
会社経営者として健康管理も重要である。定期的に人間ドックを受けたり、休みには友人とスポーツをするという会社経営者が多い。
関連団体
スキルが近い職業
スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。
- 銀行支店長年収の目安 967万円会社経営者とくらべる →
- 中小企業診断士年収の目安 1,135万円(参考値)会社経営者とくらべる →
- 経理課長年収の目安 967万円会社経営者とくらべる →
- 総務課長年収の目安 967万円会社経営者とくらべる →
- 経営コンサルタント年収の目安 1,135万円(参考値)会社経営者とくらべる →
出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)
計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。
出典と注意
- 職業情報提供サイト(job tag)「仕事内容、タスク、スキル・知識、関連資格」数値系 ver.7.00・解説系 ver.7.01
- 国勢調査「職業(小分類)別就業者数(e-Stat)」2020年(推移は2010〜2020年)
- 職業安定業務統計(一般職業紹介状況)「長期時系列表_21_職業別労働市場関係指標(実数)(令和4年4月~)(e-Stat)」2023〜2025年
使っている統計について
- 賃金構造基本統計調査(e-Stat)
- 厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
- 職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
- 厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
- 国勢調査(e-Stat)
- 「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
- 厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。
データの対応関係
- 賃金:対応する区分なし
- 求人倍率:「管理的職業従事者」の数値(より広い職種)
- 就業者数:「会社役員」の数値(より広い職種)
- 就業者数は、統計の「会社役員」の数値です。賃金の統計は会社の役員や事業主を原則として含まないため、年収は表示していません。
数字の見方
- 年収の目安:きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額(いずれも平均。一般労働者、企業規模10人以上)。平均値なので、一部の高い人に引っ張られて実感より高く出ることがあります。
- 給与の対象は労働基準法第9条の労働者(雇われて働く人)。事業主は含まず、役員も原則含まない。パート・アルバイトなどの短時間労働者は含みません。
- 月々の給与は、調査した年の6月分の給与です。基本給のほか残業代・通勤手当・家族手当などを含み、税金・社会保険料を差し引く前の額です。
- 賞与は、調査した年の前年1年間(原則1月〜12月)に支払われた額です。
- 用語の定義は厚生労働省の用語の説明と調査の概要によります。
数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成
2025年の有効求人倍率は0.96倍です。求人の数が仕事を探している人の数より少なく、求職者どうしの競争がある状態です。2023年からの推移を見ると、大きくは変わっていません。