ディーラー

別名:為替ディーラー

証券会社や銀行などで自社資金を使い、株式、債券、為替などの売買を行う。

タグの基準(job tag の就業者調査から、全職業の上位・下位20%などでrokudakaが判定)

サマリー

年収の目安
665万円
2025年・平均より広い職種の数値
有効求人倍率
2.25倍
2025年平均より広い職種の数値
就業者数
291,330人
2020年より広い職種の数値

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年収の目安 = きまって支給する現金給与額(月額) × 12 + 年間賞与その他特別給与額。いずれも統計の平均値からrokudakaが計算。

数字で見るディーラー

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 一般労働者 職種 第1表「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」 / 厚生労働省「職業安定業務統計(一般職業紹介状況)」長期時系列表 第21表「有効求人倍率(パート含む常用)」(2023〜2025年) / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ) / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」 / 総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算全職種の平均は、統計に全職種の合計がないため、「不詳」を除く144職種の年収の目安(月額×12+年間賞与、2025年)を労働者数で重み付けしてrokudakaが計算(男女別も同じ方法)。差が3%未満は「ほぼ同じ」。年齢別は推計労働者数1,000人以上の年齢階級だけで比べた。職業全体の有効求人倍率は統計の「職業計」(2025年平均)。差が0.1未満は「同じくらい」。働く人全体は国勢調査の「総数」(2020年)。増減率・女性の割合の差が5ポイント未満は「同じくらい」。年齢構成は、60歳以上・30歳未満の割合が全体より10ポイント以上多いときに記載。スキルは、全職業の平均との差が大きい順。近い職業は下の「スキルが近い職業」と同じ計算で、年収の目安がこの職業より高く、賃金の統計の区分が違うもの。

どんな仕事か

証券会社や銀行などで自社資金を使い、株式、債券、為替などの売買を行う。これをディーリングといい、その業務を担当するのがディーラーである。

扱う商品は、株式や為替などだけに留まらず、先物為替、金利スワップや通貨スワップ、オプション取引などのデリバティブ(金融派生商品)にまで広がっている。いずれの場合にも共通するのは、資産(株式、債券、外貨など)を安く買い高く売る、あるいは、低いコストで調達して、高い運用益を上げるということである。

類似の職業として、証券会社ではトレーダーがあるが、これは自己資金を使わず、顧客など他者からの売買の注文を受けて、取引仲介をするブローカーに注文を出す。またファンドマネージャーは、ディーラーが短期的な売買をするのに対して、投資信託や年金基金など長期資金の運用を行っており、資産運用会社や生命保険会社などに所属している。

銀行では、自社の利益を出すために取引するのがプロップディーラー、顧客の注文を受けて取引するのはカスタマーディーラーと呼ばれている。

ディーラーの仕事内容を為替の例でみると、為替のディーリングは為替相場の動きをとらえて収益を上げる業務である。例えば、この先ドルが高くなると予測すれば、為替市場で円を売ってドルを買う。その後、ドル相場が上昇した時にこのドルを売れば利益が出るが、ディーラーの予測が外れて逆にドルが下落してしまえば、損失を出すことになる。

同様に株式の例でみると、この先日本株が高くなると予測すれば、日本株を買って日本株の保有割合を増やし、これを日本株の相場が上昇した時に売れば利益が出るが、予測が外れて日本株の相場が下落すれば損失を出すことになる。

相場は政治・経済全般の動きによって変動するので、ディーラーは常に世界のニュースに注意を払い、それを分析して相場の先行きを予測しなければならない。瞬時に、何億、何十億円の資金を動かす責任の大きい仕事である。

ディーラーの業績は、個人の資質や経験によるところが多かったが、最近では、アルゴリズム取引が拡大し、経験に頼る部分が少なく、相場の変化の速度が上がってきている。

よく使う道具・機材・情報技術

2019年度時点の情報job tagの解説はこの年度から更新されていません。現在とは異なる場合があります。

パソコン

主なタスク

job tagの就業者調査で重要度が高いとされたもの。実施率は、そのタスクを行っていると答えた人の割合です。

タスク実施率
損益管理をする。98%
リスク管理をする。100%
株式、債券、為替などの売買取引等を行う。100%
資金の管理をする。98%
取引データをチェックする。94%
日々の為替レートやニュースの確認をする。98%
世界のニュースや政治・経済の動向に注意を払い、それを分析して相場の先行きを予測する。96%
ボラティリティやイベントを把握する。92%

労働条件の特徴

勤務先は、証券会社や銀行など、金融機関のディーリング部門がほとんどで、東京に集中している。

大手金融機関では、ほぼ全員が正社員で、労働条件は社内規定に従う。中小の証券会社の場合は歩合制の契約もある。外資系金融機関の場合は、成果を上げれば年齢や経験にかかわらず高給を得るケースも多い。女性の比率も増えている。

例えば為替ディーリングの場合、東京市場では、現在、24時間取引が行われており、世界各国の市場で絶え間なく動いている為替や金利の動きに常に注意を払う必要があることから、ディーラーの勤務時間は不規則になる。また、ディーリングを行っている間は相当な緊張を強いられるため、体力的にも精神的にも厳しい面がある。

高速取引の広がりやAI(人工知能)の活用により、ディーラーの働き方が今後、大きく変わる可能性がある。

働く環境の特徴

job tag の就業者調査で、この職業の人が答えた「仕事の性質」です。全職業の平均と比べて、特に高い項目と低い項目を並べています。

全職業の平均より高い

全職業の平均より低い:他者とのかかわり、グループやチームでの仕事、他者との身体的近接

勤務のスケジュール:規則的 50%、不規則 40%、季節的 10%

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」仕事の性質(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算「仕事の性質」は回答の平均(値はおおむね1〜5の範囲)で、棒の縦線はjob tagの全職業(518職業)の平均。平均との差が0.3以上の項目を、差の大きい順に高いもの最大6つ・低いもの最大3つ。勤務のスケジュールは回答者の割合。

一般的な就業形態

この職業の一般的な就業形態として、job tag の就業者調査で選ばれた割合です。複数回答のため、合計は100%を超えます。回答した人の数が少ない職業もあるため、目安として見てください。

禄高(給与)

より広い職種の数値統計に「ディーラー」だけの区分がないため、「販売類似職業従事者」全体の数値を表示しています。

この年収は、会社などに雇われて働く人の給与です。事業主(開業している人など)の収入は含まず、会社の役員も原則として含みません。

国勢調査では、「その他の販売類似職業従事者」として働く人のうち、雇われて働く人は40%です。 事業主(47%)や役員(9%)として働く人の収入は、この年収に表れていません。

精度の目安標準誤差率 3.38%(統計の全職種の中央値は2.04%)

標準誤差率は、調査の対象に選ばれた事業所によって平均がどのくらいぶれるかの目安です。小さいほど数字が安定しています。

出典厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年 標準誤差率 誤差率表4「職種(小分類)別所定内給与額及び所定内給与額の標準誤差率(役職者を含む)」

計算誤差率は所定内給与額(残業代・賞与を除く月額、男女計)に対する統計の公表値。中央値は全職種の誤差率からrokudakaが計算。

年収の目安は665万円です (月々の給与43.4万円 × 12か月 + 賞与など144万円)。統計の全144職種の中で24番目に高い水準です。

平均年齢は40.4歳、平均勤続年数は9.0年です。年齢別では40~44歳が最も高く、841万円です。

年収の推移

2023年2024年2025年
564万円662万円665万円

年による変動が大きいこの区分は年によって数字が大きく動いています。調査の対象になる人が年ごとに入れ替わるため、 人数の少ない区分や、性質の違う職業を含む区分ほどぶれやすくなります。1年分の数字ではなく、幅で見てください。

年齢別の年収

白抜きの点と破線は、推計労働者数が1,000人未満の区分です。 人数が少なく平均がぶれやすいため、参考値として見てください。 薄い棒(右の目盛り)は、賃金の統計の推計労働者数です。企業規模10人以上の会社などに雇われて働く人の数で、自営業の人や小さな会社で働く人を含まないため、下の「年齢別の就業者数」(国勢調査)とは対象が違います。

男女別

男701万円
女560万円

女性の年収は男性の80%です。年齢構成や勤続年数の違いも含んだ差です。

企業規模別

1,000人以上738万円
100〜999人717万円
10〜99人578万円

企業規模による差は最大160万円です。

需要と将来性

より広い職種の数値求人倍率は「販売類似職業従事者」全体の数値です。

2025年の有効求人倍率は2.25倍です。仕事を探している人1人に対して、2.3件の求人がある状態で、人手が足りない側に傾いています。2023年からの推移を見ると、下がっています。

有効求人倍率の推移

ハローワークを通じた求人・求職の数から計算した値で、民間の求人サイトの求人は含みません(パートタイムを含む常用)。

就業者数の推移

より広い職種の数値就業者数は「その他の販売類似職業従事者」全体の数値です。

2020年の就業者数は291,330人です(うち女性52%)。2010年と比べると-6%減っています。

国勢調査は5年ごとの調査です。会社員だけでなく、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。 そのため、給与の統計(企業規模10人以上の会社などで働く人)とは対象が違います。

年齢別の就業者数(2020年)

「その他の販売類似職業従事者」全体の数値です。5歳ごとの年齢層では、65~69歳がいちばん多くなっています(70歳以上はまとめているため除く)。30歳未満は6%で、働く人全体(15%)より少なくなっています。60歳以上は55%で、働く人全体(24%)より多くなっています。

国勢調査の就業者数で、雇われて働く人のほか、自営業や家族で営む仕事の人も含みます。70歳以上はまとめています。

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,年齢(5歳階級),職業(小分類)別就業者数(15歳以上就業者)」 / 総務省統計局「国勢調査」2010〜2020年 2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」(それ以前は同じ区分で集計された時系列データ)

計算年齢(5歳階級)の就業者数を、賃金の統計の年齢階級に合わせて「〜19歳」から「70歳〜」にまとめた。割合は5歳階級の合計に対する割合でrokudakaが計算。働く人全体は国勢調査の「総数」で、差が5ポイント未満は「同じくらい」。

働き方の内訳(2020年)

雇われて働く人(正社員・派遣・パートなど)40%116,670人
会社などの役員9%27,660人
事業主(人を雇っている)5%15,120人
事業主(一人で)(開業・フリーランスなど)42%121,380人
家族従業者・内職など3%9,000人
不詳1%1,510人

出典総務省統計局「国勢調査」2020年 抽出詳細集計「男女,従業上の地位,職業(小分類)別就業者数(15歳以上)」

計算割合は従業上の地位別の就業者数を総数で割ってrokudakaが計算。「家族従業者・内職など」は家族従業者と家庭内職者の合計。

必要なスキル・知識

全職業の平均と比べて特に求められるスキルは、資金管理、外国語を読む、合理的な意思決定です。 知識では経済学・会計学、心理学、社会学が特徴的です。

スキル(全職業の平均との差が大きい8項目)

知識(全職業の平均との差が大きい8項目)

水準はスキルが0〜7程度、知識が0〜5程度で、数字が大きいほどその仕事で高いレベルが求められることを表します。

なり方・学び方

入職にあたって、特に資格は必要とされないが、大卒以上がほとんどである。銀行や証券会社などディーリングを行っている会社に入社し、様々な仕事を経験した上で、適性に応じてディーリングの部門に配属されるのが一般的である。

大手金融機関は新卒採用をして自社で育てるケースが多く、外資系金融機関や中小金融機関では中途採用も多い。中途採用ではディーラーとしての実績が評価される。

新卒採用されると、新卒研修を受けて営業などの部門を経験した後ディーラー職に就く。成績をあげると運用資金の枠が大きくなり、それにつれてチーフディーラー、マネージャー等へ昇進していく。昇進にともなって、定期的な研修がある。部門間の異動もある。

関連資格として、証券会社に入社した場合は、証券外務員の資格を取得するのが原則である。

相場は政治や経済の動きによって変動するため、常に世界のニュースに注意を払う必要がある。金利、為替相場や経済全般の知識だけでなく、国際政治についての幅広い知識や経験が求められる。海外の情報をダイレクトに取得する必要もあり、英語の必要性は増大している。

関連する資格

資格の詳細ページでは、受験資格・受験料などを試験の実施団体などの公式情報をもとに、出典と確認日つきでまとめています。講座の情報は準備中です。

関連団体

スキルが近い職業

スキル・知識の傾向が似ている職業です。必要なスキルの重なりが大きいほど、転職のときに経験を活かしやすいと考えられます。

出典厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」スキル(2021年度、その職業に就いている人へのWebアンケート) / 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00」知識(2023年度、その職業に就いている人へのWebアンケート)

計算スキル39項目・知識33項目の水準を、job tagの全職業の中での位置(標準化した値)に直し、職業ごとの全体の高さの差を除いてから傾向の近さ(コサイン類似度)をrokudakaが計算。このサイトに掲載している職業の中から近い順に5件。

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出典と注意

使っている統計について

賃金構造基本統計調査(e-Stat)
厚生労働省が毎年行う基幹統計(統計法で特に重要と定められた統計)です。 事業所が、働いている人ごとの給与を記入する調査で、職種・年齢・企業規模などの区分ごとの給与がわかる国の代表的な賃金統計です。 このサイトの数値の範囲は一般労働者(短時間労働者を除く)、企業規模10人以上です。
職業安定業務統計(一般職業紹介状況)(e-Stat)
厚生労働省が、全国のハローワークで受け付けた求人と求職の数を集計した業務統計です。 民間の求人サイトや人材紹介会社の求人は含みません。
国勢調査(e-Stat)
「国勢調査は、日本に住んでいるすべての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、国内の人口や世帯の実態を明らかにするため、5年ごとに行われます。」 (総務省統計局「令和2年国勢調査に関するQ&A」問1-1) 職業別の就業者数は、調査票の一部を抽出して集計した推計値です(抽出詳細集計)。 範囲は15歳以上の就業者(雇用者のほか、自営業主・家族従業者などを含む)です。
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)(ダウンロードページ)
厚生労働省の職業情報サイトです。スキル・知識・タスクの数値は、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)がその職業に就いている人へのアンケートで集めたものです。

データの対応関係

数字の見方

数字の計算方法や読み方は「統計の読み方」にまとめています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成『職業情報データベース 簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)、『職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01』職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月30日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成